コーチングの必要性と具体的な手法|自発的に行動する社員
業務効率化2021/6/1
目次
自発的に動く社員がおらず、売上が伸び悩む企業におすすめのコミュニケーション方法があります。
それが「コーチング」です。
コーチングによって社員に自発的行動を促し、課題を発見して行動する人材を育成できます。そこで今回は、コーチングの概要や重要と言われる理由、具体的な手法を解説します。
コーチングとは?
コーチングとは、自発的行動を促すためのコミュニケーションのことです。
仕事を教える時に勘違いしがちな行動が、「ただ自分のやり方を伝える」ことです。しかし、社員によって価値観は異なるのにもかかわらず、同じやり方を教えても効果は薄くなってしまいます。そもそも、人から教えられた知識・スキルでも自分で納得しなければ身につきません。
そこでコーチングでは、「相手の中にある答えを引き出すこと」に集中します。アドバイスするのではなく、サポートによって答えを導き出すのです。
実際に、コーチングを取り入れたセミナーを実施する企業は増えています。単にセミナーを知識の伝える場とするのではなく、双方向のコミュニケーションによって自発的行動を促ししていくのです。
「コーチング」と「ティーチング」の違い
コーチングと似たようなものに、「ティーチング」があります。ティーチングとは「相手に答えを教える指導」のことです。いわば、知識を与える学校の教育がティーチングにあたります。
実はコーチングは、誰にでも効果が現れるものではありません。人によっては、ティーチングのほうがコミュニケーションとして適している場合もあるのです。
以下に、コーチングとティーチングのそれぞれ適した人を記載しています。
たとえば企業では、新入社員に仕事を教えるときにティーチングが役に立ちます。新入社員は職場で働いた経験が皆無なので、右も左もわからない人には手取り足取り教えるのが適しています。
逆に、新入社員にコーチングを実施してもあまり効果はありません。なぜなら、仕事に関してまったく知らない状態なので、そもそも自分の中に答えがないからです。一方で、経営者層や中堅社員などは仕事の経験が豊富なので、コーチングは一定の効果を期待できます。
このように、コーチングとティーチングのそれぞれの特性を理解し、適切な人に実践しましょう。
なぜ企業にコーチングが必要なのか?
なぜ企業でコーチングが重要視されるのでしょうか?その理由を3つ解説します。
「自発的に課題を発見し行動する」社員を育てられる
コーチングが重要な理由は、「自ら考えて行動する社員」を育成できる点です。なぜならコーチングの本質は、答えを教えることではなく自ら考える力を養うことにあるからです。
コーチングでは、相手の中にある答えを導くためにサポートに徹します。コーチングによる問答の中で、内に秘めた答えを言語化していくようなイメージです。
自ら答えを出すことは、つまり「課題を発見し行動する社員」の育成につながります。ただ会社や上司の命令を聞いて行動するのではなく、自ら問題を明らかにして解決に動く社員を育てられます。
そのため、受動的な社員に悩みを抱えている企業はコーチングを実践するのがおすすめです。
組織内の風通しがよくなる
コーチングの本質は、双方向のコミュニケーションを取ることにあります。そのため一方通行な会話が多く、閉鎖的な組織風土に悩みを抱える企業にはコーチングが必須です。
コーチングでは、たとえ反対意見であっても、相手の話を遮らずに聞くことを大切にします。コミュニケーションが活発になれば、社員から自発的な提案が増えるからです。そして社員同士の交流が増えれば、組織の風通しは良くなっていきます。
このように、閉鎖的な組織風土に課題を感じている企業は、コーチングでコミュニケーションを活発化させるのがおすすめです。
管理職が抱える問題を解決できる
コーチングには、管理職が抱える問題を解決できる可能性を秘めています。
管理職が抱える問題として、「部下育成」「業務改善」「想像力」などが挙げられます。このような答えのないような問題を管理職は抱えているのです。そこで、管理職が抱える課題を解決する糸口として、「外部の専門家によるコーチング」を取り入れる企業が増えています。
単に課題の答えを教えてもらうだけでは、管理職の方々は実感が湧かないこともあるでしょう。しかし、管理職が抱える問題の答えは、意外にもその人の中にあることも多いのです。そこで外部の専門家によるコーチングで問題を洗い出し、管理職の方が答えを見つけていきます。
そうして見つけた答えは納得感が生まれるので、実践する管理職も増えるのです。
コーチングの具体的な3つの手法
コーチングには、次の3つの手法があります。
- 1.インタラクティブ(双方向性)
- 2.オンゴーイング (現在進行形)
- 3.テーラーメイド (個別対応)
それぞれの具体的な手法について、次から詳しく解説します。
1.双方向のコミュニケーションを取る(インタラクティブ)
コーチングには「インタラクティブ(双方向性)」があります。インタラクティブとは、双方向のコミュニケーションのことです。
双方向のコミュニケーションが重要なことを、頭では理解している方も多いと思います。しかし意外にも、職場で双方向のコミュニケーションを取れている方は多くありません。実際に、部下の意見に耳を傾けずに上司のやり方を押し付ける方も多いでしょう。そこで、自分の意見を一方的に押し付けるのではなく、相手の意見も尊重する姿勢が重要です。
たしかに、上司として積み上げてきた経験から考えて、部下の意見が間違っていることもあります。しかし真っ向から意見を否定するのではなく、まずは問答によって部下に考える機会を設けます。部下が自ら考えることで、答えを見つけていくのです。
2.実践とフィードバックを繰り返す(オンゴーイング)
コーチングは単発では効果がなく、継続しなければ意味がありません。そこで用いる2つめの手法が「オンゴーイング(現在進行形)」です。
オンゴーイングとは「コーチングとフィードバックの反復」を指します。コーチングを実践したのち、必ずフィードバックの機会を設けます。その後再度コーチングを実施し、また結果をフィードバックする…この反復をひたすら繰り返すことで行動に変化が現れるのです。
コーチングは1回限りで終わるものではありません。コーチングは数か月、数年単位の長期で進めていくものです。必ずフィードバックの機会を設けて、自ら結果を見直す時間をつくりましょう。
3.1対1で、1人ひとりに合った方法で進める(テーラーメイド)
コーチングを実践するといっても、みんな同じやり方で進めてはいけません。なぜなら人の価値観は多種多様で、行動も変わるからです。そこで用いる3つめの手法が「テーラーメイド(個別対応)」となります。
テーラーメイドとは、個々の特性に合わせて1人ひとりに合ったコーチングを実践する手法のことです。たとえば、褒めることで伸びる社員には、行動1つひとつをプラスに評価していくと能力を伸ばしていく可能性があります。一方で、叱ることで伸びるタイプの人は、適度に奮い立たせる言葉を投げかけることで結果を上げていきます。
このように、コーチングは複数人に対して同時に実施するのではなく、社員の個性に合った対応を心掛けましょう。
社員のスキルアップによって売上を伸ばそう
コーチングでは、相手の中にある答えを言語化するためのサポートに集中します。答えを教えるティーチングとは異なり、双方向のコミュニケーションによって自発的行動を促すのです。
このようにコーチングには、「自ら課題を発見して行動する社員」を育成できる効果があります。そのため、受動的な社員が多く創造力の不足する職場においては、ぜひコーチングを取り入れてみてください。企業の売上は社員の働きによって生まれるものなのです。
コーチングによって社員の潜在能力を引き出し、スキルアップによって売上を伸ばしていきましょう。
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